1→1) 屈曲反射の亢進
屈曲反射の亢進は、通常、脊髄レベルでの反応に関係しており、除脳固縮には直接関与しません。除脳固縮は脳の障害によって生じる現象であるため、この選択肢は誤りです。
2) 伸張反射の亢進
伸張反射の亢進は除脳固縮において観察される代表的な症状です。脳幹と脊髄間の連絡が断たれることで上位中枢からの抑制的な影響が失われ、筋肉への指令が伸張反射の形で亢進するために、四肢の伸張姿勢が強いまれます。選択肢2が正解です。
3) α運動ニューロンの抑制
α運動ニューロンの抑制は、筋緊張の低下や筋力の低下を引き起こす可能性がありますが、除脳固縮は高度な筋緊張を特徴とするため、この選択肢は誤りです。除脳固縮では、むしろα運動ニューロンが活性化され、筋肉が伸張姿勢をとります。
4) γ運動ニューロンの抑制
γ運動ニューロンは筋紡錘の感度を調節し、筋緊張を制御する役割を持ちます。除脳固縮では、上位中枢からの抑制的な信号が失われることにより、γ運動ニューロンの活動が過剰になる場合があり、それが筋肉の過度な伸張と固縮に寄与します。そのため、γ運動ニューロンの抑制ではなく、その亢進が関与しています。選択肢4も誤りです。