1→靭帯損傷の検査の正解は「選択肢2) 牽引アプライテスト」です。以下に選択肢ごとの解説を示します。
1) 膝蓋骨グラインディングテスト
これは、膝蓋骨下軟骨の障害を評価するための検査です。患者の膝を伸展し、医師が膝蓋骨を押し下げながら内外に動かして痛みやクリック音を調べます。靭帯損傷を診るための検査ではありません。
2) 牽引アプライテスト
この検査は、膝関節の前十字靭帯(ACL)の損傷を検査するものです。検査者は、患者の膝関節を約30度の屈曲位で保持し、膝に軽い牽引をかけながら脛骨が前方にスライドするかどうかを評価します。スライド量が異常に多い場合、前十字靭帯損傷の可能性が高まります。この検査が靭帯損傷の診断に用いられます。
3) マックマレーテスト
これは、半月板損傷を診察するための検査です。検査者は患者の膝を屈曲させ、膝を外回しまたは内回ししながら伸展させ、半月板に損傷がある場合にはクリック音や痛みが出ることを評価します。靭帯損傷の直接的な診断には向きません。
4) トーマステスト
この検査は、股関節の屈筋群の短縮または拘縮を評価するために使用されます。患者が背臥位で、片方の膝を胸に引きつけつつ、もう片方の脚が伸展している状態で、膝下がベッドから離れるかどうかを観察します。靭帯損傷の評価には使われません。
したがって、靭帯損傷を検査するためのテストとしては「選択肢2) 牽引アプライテスト」が正解です。