1→1) 脛骨粗面を強打し発生する。
- 膝半月板の損傷は、大抵の場合、脛骨粗面を直接強打することによって発生するものではありません。損傷は、膝を曲げたりひねったりする際の不自然な動きにより生じることが多いです。脛骨粗面を直接強打するケースは、それよりも膝関節の他の構造の損傷(例えば、骨折)を発生させるリスクが高いためです。
2) 内側の原因は円板状半月が多い。
- 半月板は内側(内側半月板)と外側(外側半月板)に存在しますが、円板状半月板損傷は非常にまれな状態です。一般的に、内側半月板の損傷は外側半月板の損傷よりも発生頻度が高いですが、これは円板状半月板が多いことではなく、解剖学的および機能的な理由によるものです。内側半月板は外側半月板よりも動きが少なく、かつ大腿骨と脛骨との間で圧力がより集中するため損傷しやすいとされています。
3) 損傷側の側副靱帯付着部に放散痛がある。
- 半月板損傷により放散痛が生じることはありますが、特に側副靱帯の付着部に生じるとは限りません。半月板損傷に伴って生じる症状は、圧痛、運動制限、膝の痛みや腫脹、ロック現象(膝が一定の位置でロックされる感じ)などが一般的です。側副靱帯の付着部に放散痛がある場合は、むしろ側副靱帯自体の損傷を疑うべきでしょう。
4) 高齢者では退行性変化を基盤としている。
- 正解は選択肢4です。高齢者では、半月板の退行性変化による損傷がよく見られます。半月板は経年とともに劣化して柔軟性が失われ、少ない外力で損傷することが増えます。高齢者で半月板損傷が発生する場合、この退行性変化が大きく関与することが多いです。若年者において半月板損傷が発生する際は、スポーツなどの物理的な外力による急性の外傷が原因となることが一般的です。