1→外傷性股関節脱臼は、大きな力が股関節に加わることで、大腿骨の頭が臼蓋(股関節を形成する骨の一部)から外れる怪我です。この脱臼は通常、交通事故や転倒などの直接的な外力によって発生します。合併症としては、大腿骨頭壊死、骨化性筋炎、坐骨神経麻痺などがありますが、外反股はその一つではありません。
選択肢1:外反股
外反股は、足が外側に開く変形を指します。これは股関節の先天的な異常や慢性的な姿勢の悪さなどにより発生することが一般的であり、外傷性股関節脱臼の直接的な合併症ではありません。外傷後に股関節周囲の筋肉バランスが崩れることによって外反股が見られることはありますが、これは一般的な合併症とは考えられていません。
他の選択肢について正しい合併症を解説します。
選択肢2:骨化性筋炎
骨化性筋炎は、筋肉や軟部組織が怪我を受けた後に異常な骨形成が起こる状態です。股関節脱臼後、特に大きな外傷を受けた場合にこの症状が発生する可能性があります。
選択肢3:大腿骨頭壊死
大腿骨頭壊死は、股関節脱臼後に大腿骨頭への血流が損なわれることで発生します。血流が不足すると骨組織が死んでしまうため、この合併症は特に重大です。
選択肢4:坐骨神経麻痺
坐骨神経麻痺は、股関節の脱臼やその際の治療過程で坐骨神経が損傷を受けることによって起こります。これにより、足の感覚障害や筋力低下が生じることがあります。
以上の説明から、選択肢1「外反股」が外傷性股関節脱臼の合併症ではないことが理解できます。