1→選択肢1) 脳出血
頭部の単純CT画像で、脳の実質内に高吸収域(白く映る部分)が確認されるのは、脳出血の可能性が高いです。脳出血は、脳内の血管が破れて出血することで、周囲の脳組織を圧迫し、脳機能の障害を引き起こします。画像上で高吸収域として現れるため、選択肢1が正解です。
選択肢2) 脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管が閉塞して脳組織に血液が供給されなくなることによって生じます。初期のCT画像では特に出血を伴わない限り、梗塞部分は低吸収域(暗く映る部分)として見えます。そのため、本問題の画像の特徴とは異なります。
選択肢3) くも膜下出血
くも膜下出血は、脳の膜の下、すなわち脳表面近くの血管が破れることによって生じる出血です。CT画像では、くも膜下腔内に出血が見られます。脳実質内の出血ではないので、選択肢3は本問題の画像と一致しません。
選択肢4) 慢性硬膜下血腫
慢性硬膜下血腫は、脳の外側に位置する硬膜下空間に出血が生じ、しばしば高齢者で見られる状態です。時間の経過と共に血腫が徐々に増大し、脳組織を圧迫します。CTでは通常、脳表面と硬膜の間の領域に円弧状の低〜中等度吸収域として見られます。本問題の画像では脳実質内に出血があり、慢性硬膜下血腫の特徴とは異なるため、選択肢4は不適切です。
以上の内容から、選択肢1が正解です。