1→打診とは、診察時に身体の特定の部位を指や打診器で軽く打つことで、その音や振動によって内部の状態を診断する方法です。以下は各選択肢についての解説です。
選択肢1) 肺
正解です。肺は空気を多く含むため、打診により清音(明るく、低い音)が聞こえます。これは正常な肺の音ですが、肺に液体や組織が充満している場合は、この音が減衰したり、全く聞こえなくなることがあります。
選択肢2) 心臓
不正解です。心臓は比較的固い筋肉で構成されており、打診しても清音は聞こえません。通常、心臓の打診では、心臓の境界を判定するための濁音や増幅された心音などの評価が行われます。
選択肢3) 肝臓
不正解です。肝臓は臓器の中でも比較的固い部分であり、打診すると固い質感からくる濁った音が聞こえます。しかし、これは肺の打診に比べて遥かに濁った音であり、清音とは分類されません。
選択肢4) 腸
不正解です。腸の打診では、通常、ガスが多い部分で打診するとティンパニー音(ドラムのような音)が聞こえることがあります。ただし、清音とは異なり、腸内のガスの存在によって生じる比較的高い音です。
したがって、打診時に清音が聞こえる部位は「選択肢1) 肺」が正解です。