1→1) ピボットシフトテスト
ピボットシフトテストは前十字靭帯(ACL)の損傷を評価するテストの一つです。下肢を軽く内旋させながら、ニーバレス(膝の脱臼)を伴うサブラクセーションを捉えるための動きを患者の膝に施行し、前十字靭帯が損傷している場合は、膝関節で異常な動きが生じ、陽性反応が見られます。
2) ジャークテスト
ジャークテストは、膝関節を90度屈曲させた状態で、膝関節に内旋と外旋の力を加えることで前十字靭帯の損傷を検出するテストです。膝の外向き(外旋)方向への回転で膝蓋骨の不安定性を調べるテストで、ACL損傷時にしばしばみられる症状を評価できます。
3) アプライテスト
アプライテストは前十字靭帯損傷の検査法ではなく、内側側副靭帯(MCL)の損傷を評価するテストです。患者の足を固定し、膝関節を30度屈曲させた状態で膝に対して外側から内側に力を加え、内側側副靭帯の損傷を評価します。したがって、選択肢3が正解です。
4) Nテスト
Nテスト、またはラックマンテストとも呼ばれるこのテストは、前十字靭帯の完全性を評価するために用いられます。患者の膝を屈曲させ、大腿部を固定した状態で下腿を前方に引っ張ることにより、ACLの損傷がある場合には前方に過度の前方移動が生じることを捉えるテストです。このテストはACLの損傷に特異的な陽性反応を示します。
したがって、前十字靭帯損傷の検査法でないのは「選択肢3) アプライテスト」です。