1→1) 排尿障害
脳卒中片麻痺患者の急性期に排尿障害がみられることはよくあります。脳の損傷が膀胱の制御を行う神経回路に影響を与えることで、尿意の認識が困難になり、尿失禁や尿閉などの症状が出現する可能性があります。
2) 嚥下障害
嚥下障害も脳卒中片麻痺患者の急性期に見られる一般的な症状です。脳の損傷は、嚥下を担当する筋肉の動きをコントロールする神経に影響を与え、食事時の誤嚥や窒息、食後に気道への食物の侵入などを引き起こす可能性があります。
3) 沈下性肺炎
沈下性肺炎は脳卒中患者の急性期に見られる合併症の一つです。運動の低下や嚥下機能障害によって生じやすくなります。長時間同じ姿勢を保つことで肺の一部が十分に膨らまず、その結果、炎症を起こしやすい状況が生まれます。
4) 肩手症候群
肩手症候群は脳卒中片麻痺患者に見られる症状ではありますが、主に慢性期に見られるもので、急性期にこの症状が出現することは少ないです。肩手症候群は片側の麻痺により肩の可動域が制限され、痛みや機能障害を引き起こします。
選択肢4が正解です。急性期ではなく慢性期に発症するケースが多いため、急性期にみられない症状として肩手症候群を選びます。