1→腹壁静脈の怒張は、静脈が異常に拡張し、皮膚表面に透けて見える状態を指します。これは内部の圧力増大が原因で起こりえるものです。
1) 肝硬変 - 正解の選択肢です。肝硬変では、肝臓の組織が線維化し、硬くなります。これにより肝臓の内部圧力が上がり、正常に血液をフィルターする機能が低下します。結果として門脈圧亢進症が起き、肝臓へ流れる血液がスムーズに行かず、迂回するために腹壁静脈が拡張します。
2) 胆囊炎 - 胆囊炎は、胆囊の炎症を指します。胆石が原因で起こることが多い疾患ですが、腹壁静脈の怒張を引き起こすことは一般的にありません。
3) 虫垂炎 - 虫垂炎は、盲腸の付属器官である虫垂が炎症を起こす病気です。急性腹症の代表的な原因ですが、腹壁静脈の怒張を引き起こすものではありません。
4) 膀胱炎 - 膀胱炎は、膀胱の内側に炎症が生じる疾患で、多くは細菌感染が原因です。これも腹壁静脈の怒張とは無関係です。
したがって、正解は「選択肢1」の肝硬変です。肝硬変による肝門脈圧亢進は腹壁静脈の怒張と関連する主な疾患の一つです。