1→選択肢1) 味覚
味覚は主に顔面神経(第VII脳神経)の中間神経部と舌咽神経(第IX脳神経)、迷走神経(第X脳神経)によって伝えられます。脊髄後索は味覚の伝達経路とは関係がないため、味覚は脊髄後索の病変によって障害されることはありません。
選択肢2) 痛覚
痛覚は脊髄前角の痛覚神経線維が構成する脊髄前索外側路(脊髄視交叉路)により伝えられます。この路は体性感覚の一つで痛みや温度を伝える神経路です。従って、脊髄後索の病変では痛覚は障害されません。
選択肢3) 温度覚
温度覚も痛覚と同様に脊髄視交叉路を通じて伝わるため、脊髄後索の障害では影響を受けません。そのため、脊髄後索の病変が原因で温度覚が障害されることはないです。
選択肢4) 振動覚
振動覚は深部覚とも呼ばれ、脊髄後索-外側毛帯系によって伝えられる体性感覚です。脊髄後索は触覚、圧覚、関節位置覚、振動覚などの神経線維を含むため、その病変はこれらの感覚の障害を引き起こします。したがって、選択肢4の振動覚が脊髄後索の病変で障害されるのは正しいです。
選択肢4が正解です。