1→1) 腹壁反射
腹壁反射は、椀状腹部の皮膚を軽く刺激した時に起こる反射で、神経系が正常な場合における腹筋の働きを観察するために用いられます。この反射が消失している場合、上位神経系の障害を示している可能性がありますが、特に錐体路障害を指摘するものではありません。
2) 足底反射
足底反射はバビンスキー反射とも呼ばれ、足の裏の外側を頭側から足先に向かって刺激したときに、大趾が背屈する反射を言います。正常な成人では、この反射は出ず、大趾が底屈します。大趾が背屈するバビンスキー徴候が陽性であると、これは錐体路障害の存在を示唆するため、陽性結果が神経系の障害、特に中枢神経系の損傷を示唆します。
3) アシュネル反射
アシュネル反射は、眼球の周囲を軽く叩いたときに眼瞼が閉じる反射です。これは三叉神経と顔面神経の経路を参照しているので、この反射が陽性(反射がよく出る)であることは、錐体路障害とは特に関連していません。
4) チャドック反射
チャドック反射は、脚の外側をたたくことによって起こる反射で、通常は発現しません。この反射が陽性、つまり反射が誘発される場合、それは錐体路障害を示唆しているとされています。尾側由来のこの反射は、通常は抑制されていますが、中枢神経系の抑制の喪失(錐体路障害)がある場合に反射が見られるようになります。
選択肢4が正解です。