1→特発性大腿骨頭壊死についての選択肢ごとの解説は以下の通りです。
1) 初期の免荷は不要である。
正解はこれではありません。特発性大腿骨頭壊死においては早期に適切な治療を開始することが重要です。初期段階での過度な体重負荷を避けるために、免荷が推奨されることがあります。関節への圧迫を減らすことで、壊死進行の予防や痛みの軽減を図ることができます。
2) 成長期の血流障害が背景となる。
これも正解ではありません。選択肢2が指し示すのは一般的にLegg-Calvé-Perthes病(大腿骨頭軟骨炎)と呼ばれるものであり、成長期の子供に主に見られる障害です。特発性大腿骨頭壊死は、主に成人に発症し、成長期の血流障害とは異なる成因を持っています。
3) CT検査は確定診断に有用である。
これも正解ではありません。CT検査は骨構造の評価において有用ですが、特発性大腿骨頭壊死の診断には、MR(磁気共鳴)画像がより決定的とされています。MR画像は骨の微細な変化や血流の評価が可能であり、早期の壊死を検出するのに特に有効です。
4) ステロイド薬服用が関係している。
選択肢4が正解です。ステロイド薬の長期間にわたる使用は、特発性大腿骨頭壊死のリスク因子の一つとされています。ステロイドが血管の変化を引き起こしたり、脂肪細胞の増大を誘発することで血流障害を引き起こす可能性が指摘されています。したがって、ステロイド薬服用歴がある患者では、大腿骨頭壊死の発症リスクが高いと考えられます。