1→選択肢1) エストロゲン
エストロゲンは女性ホルモンの一種で、ステロイド骨格を持つ脂溶性ホルモンです。卵巣によって主に分泌され、女性の第二次性徴の発達、月経周期の調節、妊娠の維持などに関与しています。ステロイド構造をもつため、細胞膜を通過し、細胞内の受容体に結合して作用します。選択肢1が正解です。
選択肢2) 甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンにはチロキシン(T4)とトリヨードチロニン(T3)があります。これらはアミノ酸の一種であるチロシンから成り、ヨウ素が結合しています。甲状腺ホルモンは代謝活動を促進する作用がありますが、ステロイド骨格は持っていないため、ステロイドホルモンには分類されません。
選択肢3) 副腎皮質刺激ホルモン
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は脳の一部である下垂体前葉から分泌されるペプチドホルモンです。このホルモンの主な役割は、副腎皮質を刺激してコルチゾールやアルドステロンなどのステロイドホルモンの分泌を促すことです。しかし、ACTH自体はペプチド構造を持ち、ステロイドホルモンではありません。
選択肢4) ヒト絨毛性ゴナドトロピン
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は妊娠中に胎盤から分泌される糖タンパク質の一種です。hCGは特に妊娠の初期において重要で、黄体を維持してプロゲステロンの分泌を促す役割を果たします。プロゲステロンはステロイドホルモンですが、hCG自体はステロイド構造を持たないため、ステロイドホルモンには該当しません。