1→1) 気道吸引によって得られた喀痰は、主に呼吸器系の疾患を診断する際に用いられる検体です。感染症の原因菌の同定や癌細胞の有無を調べるなどの目的で分析されますが、これは一般的に生検とは呼ばれません。
2) 腹腔穿刺によって得られた腹水は、腹部に溜まった液体を検査するために採取されます。これによって肝硬変や感染症などの診断に役立ちますが、これも生検とは呼ばれるものではありません。
3) 病巣の試験切除によって得られた検体は、生検の標準的な方法であり、疑わしい組織や腫瘍から直接サンプルを採取して顕微鏡で細胞を詳細に調べることができます。このように組織片を取ることで、病理診断において詳細な情報を得ることが可能です。選択肢3が正解です。
4) 子宮頸部の擦過によって得られた検体は、パパニコロウ検査(パップテスト)などに用いられ、子宮頸がんのスクリーニングに重要です。ただし、これは細胞診の一部であり、直接組織の一部を採取する生検とは異なります。