1→選択肢1:K+の細胞内への流入
K+の細胞内への流入は一般的に活動電位の回復段階に関与します。活動電位の急激な上昇ではなく、むしろ細胞の膜電位を元に戻す過程において重要な役割を果たします。したがって、この選択肢は活動電位の急激な上昇とは関連がありません。
選択肢2:K+の細胞外への流出
K+の細胞外への流出も、活動電位の後期における膜電位の再分極、つまり膜電位を安定化させる段階で重要です。これにより細胞は次の活動電位を発生させる準備を整えます。この過程は急激な膜電位の上昇ではなく、下降に寄与します。
選択肢3:Na+の細胞内への流入
活動電位の発生において、Na+の細胞内への流入は膜電位の急激な上昇、すなわち脱分極を引き起こす主要な因子です。Na+チャネルが開くとNa+が細胞内に大量に流入し、内部が相対的に正の電荷を帯び、膜電位が急上昇します。これが活動電位の起点となり、信号伝達の基礎を形成します。この選択肢が正しい答えです。
選択肢4:Na+の細胞外への流出
Na+の細胞外への流出は通常は発生しません。Na+は活動電位が発生する際に細胞内に流入するのみであり、細胞外に流出するのは活動電位のプロセスでは考慮されない動きです。この選択肢は不正確です。
以上の解説により、活動電位の急激な上昇を引き起こすのは「Na+の細胞内への流入」であるため、選択肢3が正解です。このプロセスは神経信号の伝達において非常に重要で、生体内の情報伝達の速さと効率を保証する基本的なメカニズムの一つです。