第31回柔道整復師国家試験 午後7

1→正解は「2.アニサキス」です。これが寄生虫である理由を説明します。 選択肢1：カンジダ カンジダは酵母の一種であり、真菌に分類されます。人間の皮膚や粘膜に常在しており、免疫力が低下したり微生物叢のバランスが崩れたりすると感染症を引き起こすことがありますが、寄生虫ではありません。したがって、この選択肢は不正確です。 選択肢2：アニサキス アニサキスは、魚やイカなどの海産物に寄生する線虫類の一種です。人が生もしくは加熱不十分な魚介類を食べた際に、アニサキス幼虫に感染することがあります。この幼虫が人間の消化管に侵入し、アニサキス症を引き起こすことがあるため、正に寄生虫としての特徴を持っています。この選択肢は正確で、答えとして正しいです。 選択肢3：クラミジア クラミジアは細菌の一種で、クラミジア感染症を引き起こす原因となります。性的接触によって伝播するこの細菌は、寄生虫ではなく、特定の細胞内で増殖する性質を持つ細菌です。このため、この選択肢は不適切です。 選択肢4：リケッチア リケッチアも細菌の一種で、ダニなどの節足動物を媒介として人に感染することがあります。リケッチアは細胞内寄生性の細菌であり、寄生虫ではありません。リケッチア感染症はしばしば発疹性チフスなどを引き起こしますが、これも寄生虫によるものではないため、この選択肢は誤りです。 以上の解説から、アニサキスが寄生虫として正しい選択肢であることが明らかになります。