第31回柔道整復師国家試験 午後30

1→悪性の皮下腫瘤を触診したときの特徴として正しいのは「3.表面が凹凸不整である」です。以下に各選択肢の解説を示します。 選択肢1：圧痛がある 圧痛は腫瘍が悪性か良性かを区別するのに一般的な指標ではありません。圧痛は、炎症が伴う場合や他の条件下で感じられることがありますが、悪性腫瘍特有の特徴ではないため、この選択肢は不適切です。 選択肢2：可動性がある 可動性がある場合、それは通常、腫瘍が周囲の組織に密着していないことを示します。悪性腫瘍はしばしば周囲の組織へ侵入するため、不可動化することが一般的です。したがって、この特徴も悪性腫瘍の典型的な特徴ではありません。 選択肢3：表面が凹凸不整である これが正解です。悪性腫瘍の表面は成長が不均一であるため、しばしば凹凸不整な外観を呈します。この不均一な成長は、腫瘍が異常な速度で、また異常なパターンで成長していることを反映しています。 選択肢4：表面皮膚に熱感がある 腫瘍の上の皮膚に熱感があることは、腫瘍周辺に炎症反応がある場合に観察されることがありますが、これは悪性腫瘍を特定する決定的な特徴ではありません。熱感は、感染や他の炎症性疾患にも見られるため、一概に悪性腫瘍の指標とはなりません。 以上の解説から、悪性腫瘍の触診における最も典型的な特徴は「表面が凹凸不整である」ことであることがわかります。この特徴は腫瘍の不規則な成長を示しており、臨床的評価の重要な手がかりとなります。