第31回柔道整復師国家試験 午後50

1→正解は「2.移植片対宿主反応がある」です。これが輸血の副作用として正しい理由を説明します。 選択肢1：滴下速度と無関係である 輸血の副作用は、実際には滴下速度に依存することがあります。速度が速すぎる場合、急性血液過負荷やアレルギー反応などのリスクが高まるため、この選択肢は誤りです。 選択肢2：移植片対宿主反応がある 移植片対宿主病（GVHD）は、輸血によって移された免疫細胞が受血者の体を外来物と認識し攻撃することで発生します。通常、GVHDは骨髄移植などで見られますが、輸血でも未処理の白血球が多く含まれる場合には稀に発生する可能性があるため、この選択肢は正確です。 選択肢3：発疹は出現すると長時間持続する 輸血関連反応として発疹が現れることはありますが、必ずしも長時間持続するとは限りません。多くの場合、適切な治療と管理で比較的迅速に解決されることが一般的です。したがって、この選択肢は一般的な表現としては正確ではないと言えます。 選択肢4：腎不全は不適合輸血直後に起こる 不適合輸血による急性輸血反応は確かに腎不全を引き起こす可能性がありますが、これは血液中の遊離ヘモグロビンによるものであり、必ずしも「直後」とは限りません。腎不全の発生は輸血後数時間から数日かかることがあります。この選択肢の表現は一部正確でないため、誤解を招く可能性があります。 以上の解説から、輸血の副作用として「移植片対宿主反応がある」ことが最も正しい選択肢であると確認できます。