1→答えは「2.静脈還流を促進させる」です。この問題は、RICE処置のEの目的に関するものです。RICEはスポーツ医学でよく用いられる急性外傷の初期対応方法で、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の各頭文字を取ったものです。
選択肢1:関節可動域を保持する。
関節可動域の保持は急性期の外傷治療で重要ですが、RICE処置のE、すなわち「挙上」の主な目的はこれではありません。挙上はむしろ血流とリンパの流れを改善し、腫れを軽減することが主な目的です。
選択肢2:静脈還流を促進させる。
挙上は傷んだ部位を心臓より高い位置に保つことで、重力を利用して静脈還流を促進し、局部への血流とリンパ液の流れを改善します。これにより、腫れ、痛み、炎症を減少させる効果があります。この選択肢が問題の正解です。
選択肢3:神経伝導速度を速める。
挙上が直接神経伝導速度を速める効果はありません。この選択肢は関連性が低いです。
選択肢4:血管透過性を亢進させる。
挙上は血管透過性を亢進させることではなく、むしろ静脈還流を助けて局部の圧力を低下させることにより、血管透過性が高まることによる炎症反応を軽減する効果が期待されます。この選択肢も誤りです。
したがって、RICE処置のE「挙上」の目的として「静脈還流を促進させる」が正解であり、これが腫れや痛みを減少させるのに寄与します。正しい答えは選択肢2です。