第31回国家試験 午後120
20歳の男性。大学レスリング部に所属している。高校3年生のとき、試合で右膝内側側副靱帯を損傷した。それ以来、練習中に数回、膝のロッキングを経験している。昨日、練習中に右膝を負傷した。動かさなければ痛みはないが、内側関節裂隙に圧痛がり軽度の膝蓋跳動がみられた。
陽性となるのはどれか。
正解!
不正解 答え 1
1→問題248に対する解説を以下のように構成します。
選択肢1:ステインマンテスト
ステインマンテストは膝の半月板損傷を診断するために用いられるテストです。このテストでは、膝を90度に曲げた状態から患者が座っているときに、膝を内旋と外旋させることで痛みの発生を観察します。患者が膝のロッキングを経験しており、膝を動かすと痛みがある場合、半月板損傷が関与している可能性が高いです。したがって、このテストが陽性である可能性が高く、正しい選択です。
選択肢2:エデンテスト
エデンテスト(もしくは類似の名前のテスト)は一般的に認知されていないため、この文脈での適用は不適切です。また、関節裂隙に圧痛があるとの記述からは、このテストが関連しているとは考えにくいです。
選択肢3:ホーマンズ徴候
ホーマンズ徴候は深部静脈血栓症(DVT)の検査で用いられるもので、脚を伸ばした状態で足首を背屈させることにより、下腿の痛みを誘発することを確認します。このケースの膝の症状とは関連がないため、適切ではありません。
選択肢4:ガワーズ徴候
ガワーズ徴候は、特に筋ジストロフィー疾患の診断に用いられ、子供が地面から立ち上がる際に四つん這いから体を押し上げる動作を示します。この徴候はこの症例とは無関係です。
以上の情報から、最も適切な選択肢は「1. ステインマンテスト」であり、この検査が患者の膝の症状、特に半月板損傷の診断に有用であると考えられます。