1→肩関節前方脱臼では、コッヘル法・ヒポクラテス法・スティムソン法など、さまざまな整復法があるが、どれも末梢牽引を主体としたものである。
2→肘関節後方脱臼は、前腕回外位で脱臼肢位の角度のまま前腕長軸方向に末梢牽引し、肘関節を屈曲させながら手指で上腕遠位端部および肘頭部を後方から前方に押し出し整復する。
3→第1中手指節関節背側脱臼の中でも「垂直脱臼」は、牽引しても整復はできない。
牽引することによって、むしろ関節面に掌側板が嵌頓し、ロッキングが起こってしまう。
基節骨を過伸展し、基節骨基部を屈曲し整復する。
4→股関節後方脱臼は整復法として牽引法があり、他にも肩関節前方脱臼と同様にコッヘル法やスティムソン法がある。