1→前頭葉には運動野および運動性言語野がある。
運動野は反対半身の随意運動を司る領域であり中心前回の下方から上方に向かって、頭部、上肢、体幹、さらに半球内側面に下肢の領域がある。
運動性言語野は前頭葉の外側面の下方にあり、障害されると言葉は理解できるが意味のある発語ができなくなる。これを運動性失語症という。
2→頭頂葉には体性感覚野・視覚性言語中枢・味覚野がある。
体性感覚野は反対半身からの体性感覚(温度覚、痛覚、触覚、深部感覚)が入る領域であり、中心後回とその続きの半球内側面にある。
視覚性言語中枢は左半球頭頂葉の下後部にあり、障害されると視覚は保たれるが書いた文字が読めなくなる。これを失読症という。
味覚野は体性感覚野の下方部にある。
3→側頭葉には聴覚野・感覚性言語野・嗅覚野がある。
聴覚野は側頭葉の横側頭回にある。
感覚性言語野(ウェルニッケ中枢)は上側頭回の上後部にあり、障害されると聴覚は正常なのに聞いた言葉が理解できなくなる。これを感覚性失語症という。
4→一次視覚野があるのは後頭葉である。
視覚野は全部で8次(V8)まであり二次(V2)以降は研究が進んでいない。