1→前癌病変(プレカンサー病変)とは、癌へと進行する可能性が高い病変のことを指します。こうした病変は通常、組織の変化や細胞の形態が異常をきたしているが、まだ癌とは診断されない段階のものを指します。
1) 食道異形成は、食道の細胞が正常な構造から変化し、癌化するリスクが高まる状態を指します。異形成が進むと食道癌へと進展する恐れがあるため、前癌病変に分類されます。
2) 大腸腺腫も前癌病変の一つです。腺腫は良性の腫瘍ですが、大腸腺腫は経過する中で悪性化する可能性があり、大腸癌の前段階であると考えられています。
3) 子宮頸部異形成も癌の前段階として知られています。これは、子宮頸部の細胞が異形成を起こし、未治療のまま放置すると子宮頸癌に進行するリスクが高くなる病変です。
4) 前立腺肥大は前癌病変ではありません。前立腺肥大は、良性のであることが多く、主に男性の加齢とともに見られる症状です。前立腺が肥大し、排尿困難などの症状を引き起こすことがありますが、これ自体が癌化するわけではないため、前癌病変には当たりません。
したがって、前癌病変でないのは「選択肢4) 前立腺肥大」が正解です。