1→上腕骨顆上骨折の整復で側面評価に使用する角度はティルティング角です。以下は各選択肢についての解説です。
1) キャリング角(キャリーアングル)は、肘関節を伸展させた状態で前腕が体の中心軸からどの程度外側に開いているかを測る角度です。肘が正常に伸展している場合、女性では約10-15度、男性では約5-10度の範囲になります。この角度は前面図で評価することが一般的であり、側面からの評価には適していません。
2) バウマン角は、小児の肘の正面X線写真で見られる、上腕骨の顆上部と成長軟骨の角度を表します。これは特に小児の上腕骨顆上骨折の評価に用いられますが、側面評価には使用されません。
3) ベーラー角は、半月板の損傷を評価する際に使われることがありますが、上腕骨顆上骨折の整復に際して側面評価としては使用されません。
4) ティルティング角は、肘の側面X線写真において、上腕骨顆上部の傾斜を測定する角度です。上腕骨顆上骨折の整復において、骨片の正確な位置を決定するために使用されることがあります。側面評価において重要な角度であり、この場合の正しい選択肢です。
選択肢4が正解です。