1→正解は「3.免疫組織化学」です。この染色法が抗原抗体反応を利用する方法である理由を説明します。
選択肢1:PAS染色
PAS染色(周期酸シフ染色)は、糖類を検出するための化学的染色方法であり、特に糖タンパク質や糖脂質などの多糖類が豊富な組織や細菌のグリコカリックスを検出するのに用いられます。この方法は抗原抗体反応を利用していないため、この選択肢は不正確です。
選択肢2:グラム染色
グラム染色は、細菌をグラム陽性とグラム陰性に分けるための染色法です。この方法は細菌の細胞壁の構造差に基づく物理的な染色過程であり、抗原抗体反応を利用していません。したがって、この選択肢も不正確です。
選択肢3:免疫組織化学
免疫組織化学は、特定の抗体が特定の抗原(通常はタンパク質やその他の生体分子)に結合する抗原抗体反応を利用して、組織中の特定の物質を視覚的に検出する方法です。この技術では、通常、標識された二次抗体が使用され、特定の抗原の存在と分布を示すことができます。この選択肢は正確で、答えとして正しいです。
選択肢4:ベルリン青染色
ベルリン青染色は、鉄の検出に使用される化学的染色法であり、組織中の鉄イオン(特に過剰なヘモジデリン鉄)を検出するために使用されます。この方法も抗原抗体反応には依存していません。したがって、この選択肢も不正確です。
以上の解説から、免疫組織化学が抗原抗体反応を利用した染色法であることが確認できます。