第31回柔道整復師国家試験 午後65

1→答えは「2.皮膚紅潮」です。 フォルクマン拘縮は、通常、上肢の急性虚血が原因で発生します。これは通常、骨折や外傷後の過度の腫れや締め付けによって起こり、手術での長期の圧迫なども原因となることがあります。以下、各選択肢の解説です。 選択肢1：疼痛 フォルクマン拘縮の典型的な初期症状の一つが疼痛です。これは虚血状態が進行するにつれて強くなることが多いです。この症状は阻血による細胞の低酸素状態や組織の損傷が原因です。この選択肢は正しいです。 選択肢2：皮膚紅潮 阻血や虚血の状態では、血流が遮断されているため、通常、皮膚紅潮は見られません。むしろ皮膚は冷たく、蒼白または青紫色になることが一般的です。そのため、この選択肢はフォルクマン拘縮の症状としては誤りです。 選択肢3：運動麻痺 フォルクマン拘縮では、神経と筋肉への血流が遮断されるため、運動麻痺や運動障害が生じることがあります。これは虚血によって筋肉や神経が損傷を受けるためです。この選択肢は正しいです。 選択肢4：脈拍消失 阻血状態にある部位では、脈拍が触れないことがあります。これは血流が完全に遮断されているか、極端に弱まっているためで、フォルクマン拘縮の診断において重要な徴候の一つです。この選択肢も正しいです。 したがって、フォルクマン拘縮の阻血症状で誤っているのは「2.皮膚紅潮」であるというのが正解です。