1→選択肢1) 前外方凸の変形がみられる。
上腕骨外科頸外転型骨折では、外側に向かっての変形がみられます。これは、肩を外側に引っ張る筋肉（とくに三角筋）の作用によって外側に引き出されるためです。そのため、前外方凸の変形は誤りであり、通常は後外方凸または単に外方凸の変形が観察されます。従って、選択肢1が正解です。
選択肢2) 肩関節の可動域が制限される。
上腕骨外科頸の骨折においては、痛みや腫れのために肩関節の可動性が制約されるのは一般的な症状です。骨折部周辺の軟部組織への影響や炎症も可動域制限の一因となります。このため、選択肢2は誤っていません。
選択肢3) 軸圧を加えると痛みが増強する。
骨折部位に軸圧を加えると、骨片同士が動くため、骨折部の痛みが増強することがあります。これは、外科頸部に限らず多くの骨折において見られる典型的な症状です。これが選択肢3が誤っていない理由です。
選択肢4) 広範囲に皮下出血斑が出現する。
上腕骨の骨折では、骨折部位周辺の軟部組織への損傷も同時に生じることが多く、この結果、広範囲にわたる皮下出血が起こりえます。したがって、選択肢4は誤っていないと言えます。
