1→1) 大量の発汗
大量の発汗が起こると、体内の水分が減少し、血漿浸透圧が上昇します。これは、体が失った水分を保存しようとする信号であり、バゾプレッシン(抗利尿ホルモン)の分泌を促進します。したがって、大量の発汗はバゾプレッシン分泌を抑制するのではなく、逆に刺激します。
2) 塩分摂取の増加
塩分の摂取が増加すると、血中のナトリウム濃度が上がり、血漿浸透圧が上昇します。これにより、体は水分を保持しようとするため、バゾプレッシンの分泌が促進されます。塩分摂取の増加はバゾプレッシン分泌を抑制する作用はありません。
3) 循環血液量の減少
循環血液量の減少は、血圧の低下を招き、これを補うためにバゾプレッシンが分泌されます。バゾプレッシンは腎臓での水の再吸収を促進し、血液量を増やして血圧を維持する働きがあります。したがって、循環血液量の減少はバゾプレッシン分泌を抑制するのではなく、むしろその分泌を刺激します。
4) 血漿浸透圧の低下
血漿浸透圧の低下は、体内の水分が過剰であることを示し、追加的な水分保持の必要がないため、バゾプレッシンの分泌を抑制します。バゾプレッシンは水分の再吸収を促すため、血漿の浸透圧が低い状態ではその分泌が必要ないと認識され、その結果、バゾプレッシンの分泌が抑制されます。選択肢4が正解です。