1→強皮症(スクレロダーマ)は、皮膚や内臓の線維化を特徴とする全身性の疾患です。各選択肢に関して解説を行います。
1) 嚥下障害がみられる。
強皮症では食道の運動障害が生じることがあり、その結果、嚥下障害が見られることがあります。このため、選択肢1は正しい記述です。
2) 蝶形紅斑
蝶形紅斑は、もう一つの自己免疫性疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)の特徴的な症状です。顔面、特に両頬と鼻に現れる赤みが特徴的で、強皮症で一般的にみられる症状ではありません。このため選択肢2が誤っていることになります。選択肢2が正解です。
3) 手指の浮腫がみられる。
強皮症では手指に硬直や腫れ(浮腫)が現れることがあります。これは疾患の初期に特に顕著で、レイノー現象がみられることも多いです。したがって、選択肢3は正しい記述です。
4) 喀痰を伴わない咳嗽がみられる。
強皮症が原因で肺に線維化や間質性肺疾患が生じると、咳嗽が見られることがあります。喀痰が特に伴わない咳であるため、選択肢4は正しい記述です。
以上の説明から、選択肢2の「蝶形紅斑」が強皮症で誤っているという記述であることがわかります。選択肢2が正解です。