1→内頸動脈解離では、反対側の麻痺・知覚障害が起こり、優位半球の場合は失語・失行が現れる。重篤な場合は意識障害が起こり、死に至ることもある。
2→前大脳動脈解離では、反対側の強い麻痺と感覚障害が起こる。
3→中大脳動脈では、解離部位によって症状の違いがある。対側の片麻痺・知覚障害に加え、同名半盲・1/4半盲を呈することもある。優位大脳半球では失語が生じ、劣位半球では病態失認・半側空間無視などの大脳皮質症状が出現する。
4→椎骨動脈解離は40歳代の男性に多くみられ、スポーツなどによる頚部捻転が原因で患側の後頭部痛が起こる。その際、脳梗塞が生じると回転性めまい・半身性の小脳症状・ホルネル症候群が現れる。