1→上腕骨骨幹部骨折においては、治療の一環として肩関節を適切な外転角度で固定する必要があります。適切な外転角度は治癒プロセスを促進し、関節の変形や可動域制限を防ぐため重要です。
1) 120〜130度
この外転角度で肩関節を固定することは一般的ではありません。肩関節の過度な外転固定は、関節内部や周囲の組織への過剰な張力を生じさせ、治療に悪影響を及ぼす可能性があります。
2) 70〜80度
肩関節を70〜80度の外転で固定することは、上腕骨骨幹部骨折における標準的な治療法の一つです。この角度は関節と筋肉の機能的な位置を保ち、適度な安静を提供しつつ肩関節の適切な治癒をサポートするとされています。選択肢2が正解です。
3) 10〜20度
この角度では、関節が過度に加内され、十分な外転が得られないため、後遺症として肩関節の拘縮(可動域の低下)や動きの制限が生じるリスクが増加します。したがって、これは望ましい固定角度ではありません。
4) 0度
0度、つまり肩関節が完全に沿われた状態だと、肩の関節と周辺組織に不必要な圧迫や緊張を与えてしまいます。このため、治療過程の初期にある程度の外転位を保持する目的で、この角度での固定は適していません。