1→エックス線CT(コンピューター断層撮影)でのCT値は、測定対象の組織や物質がエックス線をどの程度吸収するかによって変わります。CT値はハウンズフィールド単位(HU)で表され、水のCT値をゼロとして、よりエックス線を吸収する物質ほど高い値を示します。
1) 血液: 血液のCT値は通常、水よりわずかに高い40~60HU程度です。血液は水より密度が高いのでCT値も高くなりますが、緻密質などの他の選択肢に比べると低い値を示します。
2) 脂肪: 脂肪のCT値は水よりも低く、通常は-100HUから-50HU程度です。これは脂肪がエックス線を他の柔らかい組織よりも吸収しにくいためであり、そのためCTスキャンでは暗い色で表示されます。
3) 緻密質: 緻密質、あるいは骨のCT値は非常に高く、400~3000HU程度となります。骨組織はエックス線を非常に効率的に吸収するため、CTスキャンでは他の組織よりも白く明るい表示になります。この選択肢は最も高いCT値を示すため、選択肢3が正解です。
4) 脳髄質: 脳髄質(脳の白質部分)のCT値は約20~30HUで、これは水や血液に近い値です。脳髄質は脂肪よりはエックス線を多少吸収しますが、緻密質(骨)ほどではありません。
したがって、エックス線CT値が最も高いのは緻密質となるので、選択肢3が正解です。