1→1) 前頭連合野ーー視覚失認
前頭連合野は計画立案、意思決定、社会的行動の調整、性格など高次脳機能に関与しており、視覚失認とは直接関係していません。視覚失認は視覚情報を認識することができず、物や文字を理解できない状態を指し、これは後頭葉と関連する症状です。
2) 頭頂連合野ーー半側空間失認
頭頂連合野は感覚情報の統合の中心であり、特に右頭頂葉の損傷は、空間認識の障害を引き起こすことが知られています。その一つの障害が半側空間失認であり、一定の空間領域(しばしば反対側)を無視してしまう状態を指します。選択肢2が正解です。
3) 側頭連合野ーー自発運動の減少
側頭連合野は主に聴覚情報の処理や記憶、言語理解に関わっています。自発運動の減少は運動関連の領域の障害によって生じる可能性が高く、側頭葉との直接的な関係は少ないです。自発運動の減少は、例えば前頭葉の運動野あるいは前頭前野の障害によって生じることがあります。
4) ウェルニッケ野ーー運動性失語
ウェルニッケ野は側頭葉の上側後部に位置し、言語理解に重要な役割を果たしています。ウェルニッケ野の障害によって引き起こされるのは感覚性失語であり、言葉を聞いて理解することや、読むことが困難になりますが、発話そのものには問題がありません。運動性失語は言語を産出することが困難になる症状であり、これは通常、ブローカ野(前頭葉の下側後部領域)の損傷と関連しています。