1→1) 扁平胸ーーマルファン症候群
扁平胸は、胸骨が後方に凹む胸郭の異常であり、マルファン症候群では、その逆である突出胸(pectus carinatum)が見られることがあります。マルファン症候群は結合組織の障害であり、長身、蜘蛛指(arachnodactyly)、弾性皮膚など他の特徴を有しますが、扁平胸とは直接関連しないため、この選択肢は誤りです。
2) 内反膝ーー腓骨神経麻痺
内反膝(genu valgum)は、膝が内に曲がることを指し、これは骨格の変形や筋力不足によって引き起こされることがありますが、腓骨神経麻痺は主に下腿および足部の筋肉に影響を及ぼし、足首の背屈障害(尖足)や足の外反などを引き起こすことが知られています。内反膝は腓骨神経麻痺に直接関連する症状ではないので、この選択肢も誤りです。
3) くも状指ーー尺骨神経麻痺
くも状指(spider fingers)は通常、指が異常に長い状態を指す一方で、尺骨神経麻痺は手関節および指関節の屈曲と指先の伸展を担当する筋肉に影響を与え、手の「ボーチェンヌ・サイン(Benediction hand)」や「クロウハンド」といった特徴をもたらすことがあります。これらはくも状指と関係がありませんので、この選択肢は不正解となります。
4) 腹部皮膚線ーー妊娠を経験した女性
腹部皮膚線は妊娠によって皮膚が伸び、その結果形成される線条のことです。妊娠中には腹部が大きくなることにより皮膚が伸展し、その伸展した痕跡として皮膚線条が現れることがあります。したがって、この選択肢は正しい組合せを示しており、「選択肢4が正解です。」