1→1) IgA抗体が上昇する。
この選択肢は誤りです。気管支喘息では、アレルギー反応に関与する免疫グロブリンとして、IgE抗体が関わっています。気道の過敏性や炎症を引き起こす原因になる物質への反応でIgE抗体が上昇することが特徴です。一方、IgAは粘膜の免疫で重要な役割を果たしていますが、喘息の特徴としてIgA抗体が上昇することはありません。
2) 気道狭窄は不可逆性である。
この選択肢も誤りです。気管支喘息における気道狭窄は基本的には可逆性です。つまり、適切な治療や薬物により、気道の狭窄は改善することが期待できます。しかし、症状の持続や治療の遅れがある場合は、気道のリモデリング(構造的変化)を引き起こし、時間が経過すると不可逆的な変化が生じる可能性もありますが、これは長期的な管理が不十分だった場合に起こることです。
3) 発作時には呼気延長がある。
選択肢3が正解です。気管支喘息の発作時には、気道の狭窄と滑らかさの減少により、特に呼気の際に空気の流れが悪くなります。これが呼気延長を引き起こす原因です。呼気時に気道が狭窄することで空気が完全に排気されず、労作呼気が必要となります。聴診においてもこの呼気延長は喘息発作の特徴的な所見として確認できます。
4) 日中に発作を起こしやすい。
この選択肢は誤りです。気管支喘息の特徴としては、夜間から早朝にかけて発作が起きやすいとされています。これは、日中と比べて夜間に体の副交感神経の働きが強くなり気道が狭くなることや、アレルゲンや気温の変化、ホルモン分泌のリズムなどが影響しているとされています。日中よりも早朝に発作が起こりやすいのが一般的なパターンです。