第30回柔道整復師国家試験 午後70

1→1) 非感染性の炎症 非感染性の炎症は関節の病態において見られることがありますが、それ自体が原因で関節が脱臼することは一般にはありません。脱臼は、外力や事故などによる直接的な機械的要因によって起こることが多いため、これは正解ではありません。 2) 関節包の断裂 脱臼の主な原因は外力が原因で関節の構造が変わることであり、関節包の断裂はその典型的な機序の一つです。外力によって関節包が断裂し、関節面が正しい位置関係を失ってしまうことが脱臼を引き起こします。選択肢2が正解です。 3) 弛緩性の麻痺 弛緩性の麻痺は、筋力の低下や神経障害により発生するものです。この状態では関節が不安定になる場合がありますが、これだけが原因で急性の外傷性脱臼が起こることは一般的ではありません。したがって、これは正解ではありません。 4) 関節面の破壊 関節面の破壊は、骨折などに伴って起こり得るものですが、これだけが脱臼を引き起こす主な要因ではありません。脱臼はあくまで関節面が互いに適切な位置関係を保てなくなる状態を指すため、この選択肢も正解ではありません。 したがって、選択肢2の「関節包の断裂」が外傷性脱臼の発生要因で正しいのはどれかという質問に対する正解です。