第30回国家試験 午後117
52歳の男性。工事現場で仕事をしている。明らかな原因は日前から下腿外側から足背にかけてしびれを自覚している。腰部に圧痛はないが、大殿筋の筋力低下がみられた。
確認すべき圧痛部位はどれか。
正解!
不正解 答え 2
1→1) 上前腸骨棘内側部が圧痛点となるのは、大腿直筋や縫工筋が原因で痛みを引き起こす疾患の場合がありますが、この症例で述べられている症状とは一致しません。
2) 梨状筋部は梨状筋症候群で圧痛を伴うことがあります。この症候群は梨状筋が坐骨神経を圧迫することで、下腿外側から足背へのしびれを引き起こす場合があります。梨状筋症候群では大殿筋の筋力低下を伴うこともしばしばあるため、この症例に該当する可能性が高いです。選択肢2が正解です。
3) 内転筋管出口部で圧痛があるのは、例えば内転筋障害などの場合ですが、本症例で示されているような症状とは直結しないため、この症例の患者が確認すべき圧痛部位とは考えにくいです。
4) 腓骨頭後方部は腓骨神経が圧迫されることで問題が起こることがありますが、その際は主に足の外側や足背の筋力低下がみられます。ただし、大殿筋の筋力低下は腓骨神経麻痺に直接関連しているわけではないため、この症例については適切な圧痛部位ではありません。