第30回国家試験 午後120
45歳の男性。フットサル中、左下腿下部後面に蹴られたような痛みを自覚し、翌日来所した。来所時の写真(別冊No.4)を別に示す。本人の希望によって保存的に施術することにした。
固定肢位はどれか。
正解!
不正解 答え 4
1→1) 膝関節伸展、足関節背屈
この肢位では、アキレス腱への張力が増すため、アキレス腱損傷の場合には適していません。アキレス腱損傷ではふくらはぎの筋肉を安静に保つことが重要なので、この肢位は避けるべきです。
2) 膝関節伸展、足関節底屈
この肢位もアキレス腱への張力を増す位置です。したがって、アキレス腱損傷の場合には推奨されず、治癒過程を遅らせる可能性があります。
3) 膝関節屈曲、足関節背屈
膝を屈曲させることによりふくらはぎの筋肉がリラックスし、アキレス腱への張力が軽減されますが、足関節を背屈させるとアキレス腱に張力がかかるため、この肢位もアキレス腱損傷の治療には適しません。
4) 膝関節屈曲、足関節底屈
アキレス腱損傷に対する固定の最適な肢位は、膝関節屈曲と足関節底屈です。この肢位ではふくらはぎの筋肉が安静に保たれ、アキレス腱への張力が軽減されます。これにより、アキレス腱が自然な位置で治癒することが可能となり、患部への負担が最小限に抑えられます。したがって、選択肢4が正解です。