1→第5中手骨頸部骨折では、骨折部を適切に固定し、機能的回復を図ることが重要です。以下に各選択肢の解説を記します。
1) 手関節-軽度屈曲位
中手骨頸部骨折の場合、手関節を軽度屈曲位で固定することは適切でないため、この選択肢は誤りです。手関節の位固定ではなく、影響を受けた指の関節を適切な位置で固定することが一般的です。
2) MP関節-90度屈曲位
中手骨頸部骨折において、MP(Metacarpophalangeal:母指球)関節を90度屈曲位で固定することは推奨されません。MP関節は通常、少し屈曲した安静位で保持することが望ましいですが、中手骨頸部骨折の固定には直接関係しません。
3) PIP関節-完全伸展位
PIP(Proximal Interphalangeal:近位指節間)関節を完全伸展位で固定することは、中手骨頸部骨折には適していません。PIP関節の固定には骨折の種類や位置に基づいて適切な角度が選ばれますが、特に第5中手骨の場合はPIP関節の完全伸展位固定は一般的な治療法ではありません。
4) DIP関節-軽度屈曲位
DIP(Distal Interphalangeal:遠位指節間)関節を軽度屈曲位で固定することは、指先の機能を保持するために有効です。特に第5中手骨頸部骨折の場合、小指のDIP関節を軽度屈曲位に固定すると、治療中に機能を維持する上で良好な結果につながることがされています。したがって、選択肢4が正解です。