21歳の女性。空手の練習中、相手の肘で頬を強打された。2週後、両側の外耳孔前方に圧痛と同部の疼痛による開口制限があるため来所した。顎関節運動時にクリック音はなく、強制的に開口をさせると開口域増大を認めた。この患者で考えられるのはどれか。
1→咀嚼筋障害は、咀嚼筋痛と機能障害を主徴候とし筋痛、運動痛、運動障害があります。
2→関節包・靭帯障害は、顎関節への顎頭蓋部への強打や硬固物の無理な咀嚼、大あくびによって顎運動時の顎関節痛や顎運動障害が発生した病態である。
顎関節円板障害、変形性顎関節症などでも発生するが、クリック音が確認されることはない。
3→関節円板障害は、顎関節内部に限局した,関節円板の位置異常ならびに形態異常に継発する関節構成体の機能的ないし器質的障害と定義されています。
通常では開口障害などの運動制限は生じるがクリック音は認めない。
4→変形性顎関節症は、関節雑音、顎運動障害、顎関節部の痛みなど多様な症状を認める。