1→1) 大腸癌-肝炎ウイルス
大腸癌の主なリスクファクターとしては食生活(高脂肪・低繊維質の食事)、遺伝的要素、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)などが挙げられますが、肝炎ウイルスは主に肝臓に影響し、肝癌のリスクを高める因子とされています。大腸癌と肝炎ウイルスは直接の関連は認められていません。
2) 前立腺癌-受動喫煙
前立腺癌のリスクファクターには年齢、家族歴、人種などがありますが、受動喫煙が直接的な危険因子であるという証拠は決定的ではありません。ただし、喫煙自体が多くのがんのリスクを高めることは知られています。
3) 胃癌-ヘリコバクターピロリ
ヘリコバクターピロリ菌による慢性的な胃粘膜の感染は、胃癌のリスクを高めると広く認識されています。ヘリコバクターピロリ菌は、胃の癌前病変とも関連しており、消化性潰瘍や胃粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALTリンパ腫)にも関連があります。選択肢3が正解です。
4) 乳癌-ヒトパピローマウイルス
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、特に子宮頸癌と強い関連があることで知られていますが、乳癌とHPVの関連性は確立されていません。乳癌のリスクファクターには年齢、遺伝的要素(BRCA1やBRCA2などの遺伝子変異)、初潮年齢、閉経後の肥満、アルコール摂取などがあります。