1→選択肢1) 裂離骨折である。
裂離骨折は、骨の一部が靱帯や腱によって引きちぎられる骨折の一種です。マレットフィンガーは、DIP関節の伸筋が断裂するまたは伸筋が付着する骨の一部が裂離骨折することによって起こりますが、マレットフィンガー自体のタイプ分類では骨折の有無は区分けされず、断裂した伸筋の状態による分類が一般的です。そのため、Ⅲ型においては特に裂離骨折であることを指すわけではありませんので誤りです。
選択肢2) 腫脹は軽度である。
マレットフィンガーでは、関節周りに腫脹を伴うことがありますが、腫脹の程度は個人差があるため一概に軽度であるとは限りません。また、マレットフィンガーⅢ型の特徴として腫脹が軽度であるという記述は相応しくありません。したがって、これも誤りです。
選択肢3) 屈曲強制で発生する。
マレットフィンガーは、DIP関節が伸展位にあるときに、強い屈曲力が突然作用して起こる障害であり、屈曲強制により発生すると記述されていますが、これはマレットフィンガーの原因を説明する一般的な記述であり、Ⅲ型に関する特定の情報ではありません。一般的なメカニズムなので、Ⅲ型に該当する特徴としては不適切です。誤りです。
選択肢4) DIP関節伸展位で固定する。
正解は選択肢4です。マレットフィンガーの治療では、断裂した伸筋または裂離骨折した部位が適切な位置で癒合するように、DIP関節を伸展位で固定することが一般的な治療法です。これにより、適切な位置での治癒を助け、関節の機能を回復する目的があります。選択肢4がマレットフィンガー全般、およびⅢ型においても適切な治療方法となります。