1→選択肢1) IP関節は伸展位になる。についての解説
IP関節とは、指の関節のことで、特に近位指節間(PIP)関節や遠位指節間(DIP)関節を指すことが多いです。中手指節関節(MP関節)の垂直脱臼のとき、IP関節が特に伸展位になるとは限りません。この選択肢は、中手指節関節の状態に言及しているわけではなく、IP関節に関する一般的な状態を述べているに過ぎないため、この文脈では誤りです。
選択肢2) 尺側側副靱帯は断裂する。についての解説
尺側側副靱帯(UCL)は、指の関節を安定させる靱帯の一つですが、必ずしも垂直脱臼で断裂するとは限りません。実際には、尺側側副靱帯の損傷は親指のMP関節における「ゲームキーパーの親指」と呼ばれる怪我でより一般的です。したがって、この選択肢は一般的なケースとしては正しくないと言えます。
選択肢3) MP関節屈曲位で固定する。についての解説
MP関節の垂直脱臼においては、関節を安定した状態で固定する必要があります。通常、屈曲位で固定することが望ましく、これにより靱帯や腱が適切な位置で癒合することを促進します。よって、選択肢3が正解です。
選択肢4) 固定期間は6週とする。についての解説
関節の脱臼や損傷において、固定期間は様々な要因に依存します。損傷の程度や患者の回復過程など個別の状況に基づいて決定されます。一般には4週から6週が目安とされることが多いですが、これは個々のケースに応じて変わる可能性があるため、全ての場合に6週とすることはできません。よって、選択肢4は一概に正しいとは言えないため、この文脈では誤りです。