1→リトルリーガー肩で正しいのは選択肢4です。以下に各選択肢に対する解説を示します。
1) 大結節部に圧痛がある。
リトルリーガー肩は、肩の骨端線(成長軟骨)にストレスがかかって起こる障害です。通常は上腕骨の骨端線に炎症が起こり、多くは大結節部ではなく前腕側に圧痛を呈します。したがって、この選択肢は不正解です。
2) サルカス徴候が陽性となる。
サルカス徴候は、上腕神経叢や肩甲上神経叢の障害を示唆する徴候であり、肩の力が弱くなったり感覚が鈍くなるなどの症状が現れます。しかし、リトルリーガー肩はサルカス徴候と関連が低く、主に骨端線の過剰なストレスによるものでサルカス徴候を伴うものではありません。したがって、この選択肢は不正解です。
3) ソルター・ハリスのⅡ型である。
ソルター・ハリス分類は、成長期の子供の骨折を評価する際に用いられる分類法です。リトルリーガー肩では、骨折よりも骨端線(成長板)に繰り返しのストレスがかかることによって炎症が起こる障害であり、ソルター・ハリス分類のⅡ型の骨折とは異なります。したがって、この選択肢は不正解です。
4) 内反変形を残すことがある。
リトルリーガー肩では、成長軟骨の損傷が原因で肩関節の内反変形を残すことがあります。投球動作やその他の過度な上肢の使用が原因で発生し、内反変形が残ることにより将来的に肩関節の機能に影響を及ぼす可能性があります。したがって、この選択肢が正解です。
選択肢4が正解です。