1→腱交叉症候群(de Quervain's tenosynovitis)とは、手首の橈側にある2つの腱、すなわち、親指の伸筋である長母指外転筋と、長橈側手根伸筋が通る腱鞘に炎症が生じることによって起こる病態を指します。それぞれの選択肢に関する解説は以下の通りです。
選択肢1) 長母指伸筋
長母指伸筋は親指を伸ばす筋肉ですが、腱交叉症候群には関与しません。この病態に関わるのは、長母指外転筋と長橈側手根伸筋の腱です。したがって、選択肢1は腱交叉症候群に関与しないため、「選択肢1が正解です。」
選択肢2) 長母指外転筋
長母指外転筋は親指を手の平から外側に動かす筋肉で、腱交叉症候群に関与する腱のひとつです。
選択肢3) 長橈側手根伸筋
長橈側手根伸筋も腱交叉症候群に関与する腱のひとつであり、手首を伸ばす筋肉の一つです。
選択肢4) 短橈側手根伸筋
短橈側手根伸筋は手首の動きに関与する筋肉ですが、腱交叉症候群には直接関与しません。この病態には長母指外転筋と長橈側手根伸筋が関わるため、この選択肢は不正解です。
以上より、腱交叉症候群に関与しない筋肉は「選択肢1) 長母指伸筋」であると結論づけられます。