第32回国家試験 午後109
36歳の女性。4時間前にスノーボードで転倒し右手をついて受傷した。来所するまで特に処置は受けていない。来所時の写真(別冊No.3)を別に示す。手指の動きは良好で、感覚障害はみられない。当日の施術で誤っているのはどれか。
正解!
不正解 答え 1
1→選択肢1: 診断の確定に超音波画像を用いる。
超音波画像は、軟部組織の損傷を見るために有用ですが、骨折の診断には通常、X線画像が適しています。超音波では骨折の診断が困難で、正確な診断のためにはX線検査が推奨されます。したがって、この選択肢は誤りであり、正解です。
選択肢2: 患肢の挙上を指示する。
患肢を挙上することは腫れや出血を抑えるのに有効であり、これは正しい処置の一環です。挙上は、循環を改善し、浮腫を減少させる効果が期待できます。
選択肢3: 患部を金属副子、厚紙と包帯にて固定を行う。
骨折や脱臼などの疑いがある場合には患部を固定することは適切です。金属副子や厚紙を利用することで、患部を安定させるための方法の一つとして適しています。
選択肢4: しびれが増悪した際には固定を外すよう説明する。
固定が適切に行われていない場合、もしくは患者の状況が変化して血行が悪化した場合など、しびれが増悪することがあります。このような症状が現れた場合は、固定を見直して循環障害の可能性を排除する必要がありますので、この指示も適切です。