第32回国家試験 午後115
45歳の男性。柔道の練習中に受け身で右中指を負傷した。来所時、右中指DIP関節は屈曲し、同部に腫脹と軽度の圧痛がみられた。また同関節の自動運動は不能であった。医科での単純エックス線検査で骨折はないと言われた。固定期間はどれか。
正解!
不正解 答え 3
1→1) 1~2週
この期間は指の軽度な打撲や軽い靭帯損傷の場合に考慮されます。しかし、患者は自動運動が不能であり、DIP関節に腫脹と軽度の圧痛が見られるため、この固定期間は不十分と考えられます。
2) 3~5週
この期間の固定はより重度の靭帯損傷や軟部組織損傷の際に適しています。しかし、患者が示す自動運動の不能という症状は、この期間の固定では短い可能性があります。より長期間の安静と保護が必要な場合があります。
3) 6~8週
選択肢3が正解です。DIP関節の損傷において自動運動が不能である場合には、しっかりとした固定期間が必要です。6~8週間は、重度の靭帯損傷や腱損傷で推奨される期間であり、関節の適切な治癒と安定化に役立ちます。医科にて骨折が否定されたとしても、損傷した軟部組織の適切な治癒にはこのくらいの期間が必要とされます。
4) 9~10週
この期間の固定は通常、非常に重度の損傷や手術後の固定に使用されます。このケースにおいては、医科にて骨折が否定されており、9~10週の固定は過剰であると考えられます。したがって、この期間はこの症例には必要ないと考えられます。