1→1) 解剖学的整復が必須である。
誤りです。橈骨遠位端骨折は、特に高齢者では骨粗鬆症が背景にあるケースが多く、骨の質が弱っているため、非外科的な治療が選択されることもあります。すべての患者に解剖学的整復が「必須」とは限らず、患者の全身状態や骨折の型に応じて最適な治療方針が選択されます。選択肢1が正解です。
2) 長期固定は関節機能を障害する。
正しいです。骨折治療においては、必要最低限の固定期間を守ることが重要です。長期にわたる固定は筋肉の萎縮や関節の拘縮を招き、リハビリテーションによる回復も困難になる可能性があるため、適切な固定期間を設定することが大切です。
3) 早期から手指の自動運動を行う。
正しいです。骨折治療においては固定期間中でも関節の可動域を維持し、機能障害を防ぐために、早期から手指の自動運動を含めたリハビリテーションを行うことが望ましいです。これにより、固定解除後の関節機能の回復がスムーズになります。
4) 発生原因として骨粗鬆症が背景にある。
正しいです。橈骨遠位端骨折は、高齢者に多い骨折の一つであり、骨粗鬆症が背景となっていることが多いです。骨粗鬆症は骨の密度と質を低下させるため、少しの外力により骨折が発生しやすくなります。