1→問題35における下腿骨骨幹部骨折の固定に関する選択肢のうち、誤っているものは「4.固定は大腿近位部から足MP関節手前まで行う。」です。以下に各選択肢の解説を示します。
選択肢1:膝関節30~40度屈曲位で行う。
下腿骨骨幹部骨折の固定において、膝関節を30~40度屈曲させて行うのは適切です。この屈曲位は膝周囲の筋肉の緊張を緩和し、術後の機能回復を促進するために推奨される方法です。
選択肢2:ギプス固定は反張位に注意する。
ギプス固定を行う際には、特に膝や足首が反張位にならないよう注意が必要です。反張位での固定は関節の機能障害や不快感を引き起こすことがあります。適切な関節の位置で固定することが重要です。
選択肢3:金属副子固定は腓骨頭周囲に綿花を当てる。
金属副子を用いる固定では、腓骨頭周囲などの骨突出部には特に圧迫や摩擦を防ぐために綿花やパッドを当てることが一般的です。これにより皮膚の損傷を防ぎ、患者の快適さを確保します。
選択肢4:固定は大腿近位部から足MP関節手前まで行う。
下腿骨骨幹部骨折の固定は、通常は膝下から始めて足首を含む下腿部全体を覆いますが、大腿部までカバーすることは通常行いません。この選択肢の記述は過剰な範囲を示しており、実際の臨床では行われないため、誤りとされます。