第31回柔道整復師国家試験 午前64

1→縦郭（mediastinum）の境界をなす構造として正しいのは「4.横隔膜」です。以下に各選択肢の解説を示します。 選択肢1：第1肋骨 第1肋骨は胸郭の上部を形成し、縦郭の上部境界に寄与しますが、縦郭全体の境界を形成するわけではありません。主に胸部の上方限界を定める役割を持っています。 選択肢2：心臓 心臓は縦郭内に含まれる主要な臓器の一つで、縦郭の中心に位置します。しかし、心臓自体が縦郭の境界を形成するわけではありません。むしろ、心臓は縦郭の内容物として位置づけられます。 選択肢3：肺胸膜 肺胸膜は肺を覆う薄い膜であり、縦郭の外側に位置しています。縦郭の境界ではなく、肺と胸壁の間を覆う構造であり、縦郭の定義には含まれません。 選択肢4：横隔膜 横隔膜は縦郭の下部境界を形成します。これは胸腔と腹腔を分ける筋肉性の構造であり、縦郭の下方限界を提供します。胸部構造と腹部構造との間で物理的な隔壁の役割を果たしています。 以上の解説から、問題64の正答は「横隔膜」となります。横隔膜は縦郭の重要な境界を形成し、胸部の解剖学的な構造と機能において中心的な役割を担っています。